東証、レジリエンス向上の一環で取引時間30分延長へ

デリバティブ取引も取引時間変更、2024年度後半目指す

 東京証券取引所(TSE)は10月27日に「現物市場の機能強化に向けたアクション・プログラム」を公表、その中で取引の終了時間の30分延伸を前提とし、現物株式売買システム更新時の2024年度後半をめどに具体的な準備を進めていくことなどを明らかにした。


 2020年10月に発生したシステム障害を受けて設置した「再発防止策検討協議会」において、レジリエンス向上の観点から取引時間の延伸の意見が出されたことや、2024年度後半に現物売買システムの更新を控えていることから、今年5月に「市場機能強化に向けた検討ワーキング・グループ」を設置し、約半年をかけ市場関係者で議論してきた。


 これに関連して、日本取引所グループ(JPX)の清田瞭CEOは、取引延伸は「レジリエンスの向上だけでなく、投資家への取引機会の拡大、国際競争力強化の観点からも意義がある」と説明。また、その他の取り組みとして「障害発生時のシステム再立ち上げ時間の短縮化により当日中の売買再開の可能性を高める」と同時に、「売買機能の強化、相場情報配信の見直しなどを実施することで、市場機能のさらなる強化を図りたい」との考えを示した。


 現在の取引時間は前場9時00分~11時30分、後場12時30分~15時の計5時間。延伸後には、後場の終了時間を15時30分とし30分伸ばし、合計の取引時間を5時間30分としたい考え。世界的にはロンドンとオランダが8.5時間、シンガポール7時間、ニューヨーク6.5時間などいずれもTSEよりも取引時時間は長い。


 これに伴い、JPXグループの大阪取引所(OSE)、東京商品取引所(TOCOM)の指数および商品先物と同オプション取引、有価証券オプション取引の日中取引終了時刻も現行の15時15分から30分後ろ倒しにして15時45分とする。また夜間取引の開始時刻も30分遅らせて17時からとする(終了時刻の翌日6時は変更なし)。日本証券クリアリング機構の証拠金所要額等の配信時刻も同様に30分遅らせる方針。


実施は現物株式の延伸と同時を目指す。国債先物と同オプション取引時間は変更しない。

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