オペレーション委員会は、ホワイトペーパーの提言にもとづき、建玉決済方法および平均単価計算方法の実態について業界の皆さまにお伺いしています。 Following the recommendations of its white paper, the Operations Committee is asking the industry how position settlement and average price calculation actually work today. 回答期限は 2026年10月31日 です。 The deadline for responses is 31 October 2026.
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国内の先物取引におけるポストトレード業務(約定後から決済に至る一連の処理)には、長年にわたり解決されてこなかった構造的な非効率が存在しています。FIA Japanオペレーション委員会は、2025年6月の発足以来、証券会社・運用会社・信託銀行・システムベンダー・市場インフラ(JPX、JSCC、JASDECほか)など、業界を代表する多様なステークホルダーが参加のもと、第1回〜第12回(2025年6月〜2026年6月)にわたる定例会合を通じ、以下の3つの主要課題を中心に議論を重ねてきました。
| # | 課題 | 現状の問題 |
|---|---|---|
| 1 | 平均単価計算の不統一 | 「金額方式」と「単価方式」の混在による日常的な1円単位の照合差異の発生 |
| 2 | 建玉決済ロジック | 多様なFIFOロジック・当て玉によるオペレーションの属人化とリスク増大 |
| 3 | 二重照合ワークフロー | 運用会社・信託銀行間で発生する重複した照合作業 |
これらの課題は、単なる現場の業務負荷にとどまらず、オペレーショナルリスクの増大・コストの高止まり・グローバルな潮流からの乖離(いわゆる「ガラパゴス化」)を招き、日本市場全体の競争力を損なう構造的なリスクとなっています。委員会では、これらの議論の成果をホワイトペーパー「国内先物取引ポストトレード業務の課題と自動化への道筋(v2.1)」として取りまとめ、2026年2月19日に正式承認・公表しました。本質問票は、同ホワイトペーパーの提言に基づき、業界全体のコンセンサス形成と標準化の実現に向けた重要な次のステップとして位置づけられています。
本質問票の目的は、以下の3点です。
本質問票への回答は、特定の結論をあらかじめ求めるものではありません。各社の現在の運用実態、標準化に伴う影響および投資家の意見を把握し、実務に即した標準化案を策定するための基礎資料として活用します。集計・分析結果は、FIA Japanにおける業界ガイドラインの策定に加え、JSDAの関連規則・ガイドラインの見直しを含む、今後の制度改正に向けた提案および協議に使用する予定です。
本文脈における「標準化」とは、次のことを指します。
業界全体で共通の業務ルール・計算ロジック・用語定義を定め、各社が独自解釈による個別対応を行わなくても済む環境を整えること。
より具体的には、以下の範囲を対象としています。
| 対象領域 | 標準化の内容 |
|---|---|
| 建玉決済ロジック | 乱立するカスタムロジックから、業界共通の標準パターン2-3種類に集約する(推奨:「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」他1-2種類) |
| 平均単価計算方式 | 「金額方式」と「単価方式」の混在を解消し、段階的にグローバル標準「単価方式」へ移行する |
| 夜間取引の約定日の扱い | 夜間セッションを跨ぐ約定の「取引日」について、業界共通の定義を設ける |
| 用語・定義 | 「取引日(Trade Date)」「約定日(Execution Date)」等の業界共通の定義を明確化する |
「標準化」は、業界の最大公約数的なルール統一を目指すものであり、各社のシステム改修を直ちに強制するものではありません。標準化後の移行については、一定の移行期間を設けた段階的な対応を想定しています。
本質問票の配布・回答集約担当: FIA Japan オペレーション委員会(事務局:FIA Japan / Tony Crane)
収集回答の活用先:
回答期限: 2026年9月末
ポストトレードの実務において、建玉決済方法および平均単価計算方法について、貴社では現在どのように対応されていますか。
ポストトレードの標準化の一環として、建玉決済方法および平均単価計算方法が業界標準として定義・確立された場合、貴社では既存の方法から標準方式へ移行する予定はありますか。
上記で「現行方式を維持する」と回答された場合、その背景について該当するものをお選びください(複数選択可)。
質問②において「変更を検討する」と回答された場合、実務上必要と想定される移行期間について、最も近いものをお選びください。
※ 社内システム対応、ベンダー調整、顧客への周知などを含めた実務的な観点でお答えください。
貴社における現在の建玉管理の方法についてご教示ください。
OSEにおける「取引日」は、夜間取引の開始から、その翌営業日のデイ・セッションの終了時までをいいますが、(例:5月14日のデイ・セッション後の夜間取引における取引日は5月15日)建玉の管理としてはどのような取り扱いとなりますでしょうか?下記1-5よりご選択ください。
*現状、平均単価処理においては、法令上、実際に約定された日付を基準として、建玉管理が行われていることを前提としております。
建玉決済方法の標準化にあたり、「取引日の古い順、同一取引日内は価格の安い順」をベースとし、この建玉決済ロジックに追加で組み込むべき要素があればご教示ください。(自由記述)
例:約定日
質問⑤-1で、追加で組み込むべき要素がある場合、それらを反映した建玉決済ロジックの全体像及び各要素を追加すべき理由をご教示ください。(自由記述)
例:
新規・決済区分のフラグ設定につき、口座開設時にあらかじめ合意した建玉決済ロジックに基づいて建玉決済を行うことにより、発注の都度新規・決済の区分を指定することをなくす場合、貴社の業務処理上に影響はございますか。影響がある場合、その事例もお聞かせください。
「影響あり」の場合は、その具体例をご記入ください。(自由記述)
平均単価標準化にあたり、海外取引所と同様に約定日を越えて取引日ごとに平均単価を作成することへの賛否をお聞かせください。
(具体的には、現状のJSDAのルールでは、例えば2026年7月1日23時にOSE夜間取引にて購入した建玉と、2026年7月2日10時にOSE日中取引にて購入した建玉は約定日が異なるため、合算して平均単価を作成することはできない。これを、グローバル標準に合わせるべく、合算して平均単価を作成できるようにすることを指す)
理由(自由記述)
当該変更を業界全体として進めるにあたり、FIA Japan において業界団体レベルでのコンセンサス形成が必要だとお考えですか。
「必要」の場合は、差し支えなければ、想定される具体的な業界団体、規則、ガイドラインをご記入ください(例:FIA Japan、JSDA、自主規制規則、業界ガイドライン 等)。(自由記述)
その他、FIA Japanへの要望、先物ポストトレード標準化に関するご要望などございましたら、ご意見をお聞かせください。(自由記述)
国内先物取引では、複数の約定を一つの平均単価で処理する際、最終的な「約定金額」の算出計算ロジックが業界内で統一されていません。主に以下の2方式が混在しています。
| 方式 | 概要 | 主な採用者 |
|---|---|---|
| 金額方式 | 取引当初に約定金額総額を確定し、最後の決済で端数調整を行う方式。合計損益が必ず一致する | 国内独特方式として国内運用会社・証券会社(JSCCの計算方法と整合しやすい) |
| 単価方式 | 決済の都度、平均単価で約定金額を算出する方式。複数回の端数処理により最終合計損益が数円ずれることがある | グローバルスタンダード。ベンダー各社のシステムに多く採用 |
この計算ロジックの不統一が、証券会社・信託銀行・運用会社の間で日常的に「1円」単位の照合差異を生じさせ、その解消のためにオペレーション上の課題が発生しています。
委員会の方針(第9回・第11回会合にて合意):
主要ベンダーの現状対応状況:
| システム | 運営 | 評価損益 | 実現損益 |
|---|---|---|---|
| T-STAR | NRI | 単価方式 | 単価方式 |
| I-STAR | NRI | 単価方式(選択可能)・金額方式(標準) | 単価方式(選択可能)・金額方式(標準) |
| GMI | FIS | 単価方式 | 単価方式 |
| ベンダ-A社 | 単価方式(標準)・金額方式(選択可) | 単価方式(標準) | |
| ベンダ-B社 | 金額方式 | 金額方式 |
グローバルでは FIFO(First-In, First-Out)「取引日の古いものから決済する」というシンプルなロジックが標準的です。しかし国内では、「夜間取引を優先する」「同日内は有利な価格から決済する」「顧客指示で決済順序を変える」など、顧客ごとに異なる複雑なカスタムロジックが乱立しています。
これにより、ブローカー側では顧客ごとに異なるマニュアル対応や複雑なシステム設定が必要となり、オペレーションが属人化。人為的ミスや特定担当者への業務集中というオペレーショナルリスクとコスト増大を招いています。
委員会の方針(第6回会合にて合意済み):
推奨標準パターン:「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」他1-2種類
主要ブローカー各社へのヒアリングの結果、「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」が「大多数のブローカーで共通して対応可能」であることが確認されました。これを業界標準のベースとし、他1-2種類を含めた全2-3種類を標準パターンとして推奨することを目指します。
大阪取引所(OSE)の夜間セッション(17:00〜翌6:00)での約定を「どの取引日の取引」として管理するかについて、業界内で複数の解釈が存在します。これが平均単価計算の不統一と組み合わさることで、照合差異の一因となっています。本質問票のQ④は、この論点に特化した設問です。
FIA Japan オペレーション委員会は、2025年6月から2026年6月の現在に至るまで、以下のフェーズで活動を進めてきました。
| フェーズ | 対応会合 | 主要テーマ |
|---|---|---|
| Phase 1:課題整理 | 第1・2回(2025年6〜7月) | 現状課題の可視化・参加者間の問題意識の共有 |
| Phase 2:論点深化 | 第3〜5回(2025年8〜10月) | 建玉決済・平均単価・照合プロセスの詳細議論 |
| Phase 3:コンセンサス形成 | 第6〜7回(2025年11月〜2026年1月) | FIFO標準パターンの採用合意・新規/決済区分整理 |
| Phase 4:外部展開準備 | 第8〜12回(2026年2月〜6月) | ホワイトペーパー承認・業界ヒアリング準備・FAMF連携 |
| 合意内容 | 合意時期 |
|---|---|
| FIFOロジックを2-3種類に絞り業界標準として採用(「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」他1-2種類) | 第6回(2025年11月) |
| 新規/決済区分は事前合意(口座開設時)により廃止可能(OSE受託契約準則第9条に基づく解釈) | 第6回(2025年11月) |
| 平均単価(評価損益):単価方式を推奨方式として決定 | 第9回(2026年3月) |
| ホワイトペーパー(v2.1)の正式承認・公表 | 第9回(2026年2月19日 FIAJ代表者会議) |
| 平均単価(実現損益):単価方式を推奨方式とする方向で調整中 | 第11回(2026年5月)〜継続 |
| 項目 | 国内の現行慣行 | グローバル標準 | 乖離による影響 |
|---|---|---|---|
| 約定金額計算 | 金額方式と単価方式が混在 | 単価方式 | グローバルシステムとの連携困難 |
| 建玉決済ロジック | 顧客ごとのカスタムロジックが乱立 | FIFO(シンプルなルール) | 属人化・コスト増大・リスク増大 |
| オープン/クローズ指定 | 発注時に新規/決済フラグ指定が慣行 | フラグ指定は不要 | 自動化の阻害 |
| ギブアップ処理 | 国内口座での活用が普及していない | FIA DMIST 30-30-30ルール(約定後30分以内) | ポストトレード処理の遅延 |
| 文書 | 発行者 | 関連内容 |
|---|---|---|
| 大阪取引所 受託契約準則 第9条 | JPX / OSE | 事前合意による新規/決済区分廃止の根拠 |
| 金融商品取引業等に関する内閣府令 第158条 | 金融庁 | 先物取引の決済処理に関する規定 |
| JSDAガイドライン(平均単価利用に関するガイダンス) | JSDA | 平均単価の利用指針(解釈の余地あり) |
| FIA DMISTの30-30-30ルール | FIA(国際先物業協会) | 約定後30分以内のポストトレード処理基準 |
| 委員会メンバー | Committee Members |
|---|---|
| ブラックロック | BlackRock |
| ブロードリッジ | Broadridge |
| シティグループ | Citigroup |
| 日本カストディ銀行 | Custody Bank of Japan |
| エフアイエス | FIS |
| ゴールドマンサックス | Goldman Sachs |
| JPモルガン | JP Morgan |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | Master Trust Bank of Japan |
| モルガン・スタンレーMUFG | Morgan Stanley MUFG |
| 野村総合研究所 | Nomura Research Institute |
| Osttra | Osttra |
| 委員会オブザーバー | Committee Observers |
| バンク・オブ・アメリカ | Bank of America |
| 金融庁 | FSA |
| 証券保管振替機構 | JASDEC |
| 大阪取引所(JPX) | JPX / OSE |
| 日本証券クリアリング機構(JPX) | JPX / JSCC |
| みずほ証券 | Mizuho Securities |
| 野村證券 | Nomura Securities |
フューチャーズ・インダストリー・アソシエーション・ジャパン(以下FIAジャパン)は、先物業界の全セクターの会員から横断的に構成される、日本で唯一の団体です。 FIAジャパンの会員は、先物・証券取引所、証券会社、商品取引会社、銀行や他の市場参加者、さらにこの業界にサービスを提供するIT企業、法律事務所や他の専門業種に及びます。私達は金融、商品市場の双方に焦点をあて、この国際的な業界の国内外の発展と共に歩んでいます。
FIAジャパンは、ワシントンDCに拠点を置くFutures Industry Association(FIA)との建設的合意の基、1988年に国内外の先物取引業界の専門家が参加する任意団体として設立されました。 2010年には当初のミッションを継承すべく、我が国における一般社団法人としての産業団体に再編されました。 2016年には、FIAとより円滑な政策調整を行い、デリバティブ業界の促進に資するための関係を強化すべく、より公式かつ広範囲にわたる提携協定を締結しました。 FIAジャパンは独自のミッションを持つ独立した組織として、会員によって選出された理事会を有し、独自の定款に基づいて運営され、日本の金融市場の発展に注力し続けています。
今日、先物オプション市場は重要な役割を果たし、世界中の金融マネージャーや投資家の投資選択の幅が急速に拡大しています。日本では、東京を真の「国際金融センター」にする取り組みの一環として、先物業界および規制制度の改革が進められています。この状況において、FIAジャパンの役割はより一層重要になっています。
FIAジャパンのミッションは日本の金融市場の成長と成功、そして地域および世界的な金融センターとしての発展を促すことです。
本質問票の内容に関するご質問・ご意見は、FIA Japan事務局(Tony Crane / crane@fiajapan.org)までご連絡ください。 本質問票は、FIA Japan オペレーション委員会 議長・柳沢 俊(Citigroup・シティグループ証券)が取りまとめています。
Japanese only
国内の先物取引におけるポストトレード業務(約定後から決済に至る一連の処理)には、長年にわたり解決されてこなかった構造的な非効率が存在しています。FIA Japanオペレーション委員会は、2025年6月の発足以来、証券会社・運用会社・信託銀行・システムベンダー・市場インフラ(JPX、JSCC、JASDECほか)など、業界を代表する多様なステークホルダーが参加のもと、第1回〜第12回(2025年6月〜2026年6月)にわたる定例会合を通じ、以下の3つの主要課題を中心に議論を重ねてきました。
| # | 課題 | 現状の問題 |
|---|---|---|
| 1 | 平均単価計算の不統一 | 「金額方式」と「単価方式」の混在による日常的な1円単位の照合差異の発生 |
| 2 | 建玉決済ロジック | 多様なFIFOロジック・当て玉によるオペレーションの属人化とリスク増大 |
| 3 | 二重照合ワークフロー | 運用会社・信託銀行間で発生する重複した照合作業 |
これらの課題は、単なる現場の業務負荷にとどまらず、オペレーショナルリスクの増大・コストの高止まり・グローバルな潮流からの乖離(いわゆる「ガラパゴス化」)を招き、日本市場全体の競争力を損なう構造的なリスクとなっています。委員会では、これらの議論の成果をホワイトペーパー「国内先物取引ポストトレード業務の課題と自動化への道筋(v2.1)」として取りまとめ、2026年2月19日に正式承認・公表しました。本質問票は、同ホワイトペーパーの提言に基づき、業界全体のコンセンサス形成と標準化の実現に向けた重要な次のステップとして位置づけられています。
本質問票の目的は、以下の3点です。
本質問票への回答は、特定の結論をあらかじめ求めるものではありません。各社の現在の運用実態、標準化に伴う影響および投資家の意見を把握し、実務に即した標準化案を策定するための基礎資料として活用します。集計・分析結果は、FIA Japanにおける業界ガイドラインの策定に加え、JSDAの関連規則・ガイドラインの見直しを含む、今後の制度改正に向けた提案および協議に使用する予定です。
本文脈における「標準化」とは、次のことを指します。
業界全体で共通の業務ルール・計算ロジック・用語定義を定め、各社が独自解釈による個別対応を行わなくても済む環境を整えること。
より具体的には、以下の範囲を対象としています。
| 対象領域 | 標準化の内容 |
|---|---|
| 建玉決済ロジック | 乱立するカスタムロジックから、業界共通の標準パターン2-3種類に集約する(推奨:「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」他1-2種類) |
| 平均単価計算方式 | 「金額方式」と「単価方式」の混在を解消し、段階的にグローバル標準「単価方式」へ移行する |
| 夜間取引の約定日の扱い | 夜間セッションを跨ぐ約定の「取引日」について、業界共通の定義を設ける |
| 用語・定義 | 「取引日(Trade Date)」「約定日(Execution Date)」等の業界共通の定義を明確化する |
「標準化」は、業界の最大公約数的なルール統一を目指すものであり、各社のシステム改修を直ちに強制するものではありません。標準化後の移行については、一定の移行期間を設けた段階的な対応を想定しています。
本質問票の配布・回答集約担当: FIA Japan オペレーション委員会(事務局:FIA Japan / Tony Crane)
収集回答の活用先:
回答期限: 2026年9月末
ポストトレードの実務において、建玉決済方法および平均単価計算方法について、貴社では現在どのように対応されていますか。
ポストトレードの標準化の一環として、建玉決済方法および平均単価計算方法が業界標準として定義・確立された場合、貴社では既存の方法から標準方式へ移行する予定はありますか。
上記で「現行方式を維持する」と回答された場合、その背景について該当するものをお選びください(複数選択可)。
質問②において「変更を検討する」と回答された場合、実務上必要と想定される移行期間について、最も近いものをお選びください。
※ 社内システム対応、ベンダー調整、顧客への周知などを含めた実務的な観点でお答えください。
貴社における現在の建玉管理の方法についてご教示ください。
OSEにおける「取引日」は、夜間取引の開始から、その翌営業日のデイ・セッションの終了時までをいいますが、(例:5月14日のデイ・セッション後の夜間取引における取引日は5月15日)建玉の管理としてはどのような取り扱いとなりますでしょうか?下記1-5よりご選択ください。
*現状、平均単価処理においては、法令上、実際に約定された日付を基準として、建玉管理が行われていることを前提としております。
建玉決済方法の標準化にあたり、「取引日の古い順、同一取引日内は価格の安い順」をベースとし、この建玉決済ロジックに追加で組み込むべき要素があればご教示ください。(自由記述)
例:約定日
質問⑤-1で、追加で組み込むべき要素がある場合、それらを反映した建玉決済ロジックの全体像及び各要素を追加すべき理由をご教示ください。(自由記述)
例:
新規・決済区分のフラグ設定につき、口座開設時にあらかじめ合意した建玉決済ロジックに基づいて建玉決済を行うことにより、発注の都度新規・決済の区分を指定することをなくす場合、貴社の業務処理上に影響はございますか。影響がある場合、その事例もお聞かせください。
「影響あり」の場合は、その具体例をご記入ください。(自由記述)
平均単価標準化にあたり、海外取引所と同様に約定日を越えて取引日ごとに平均単価を作成することへの賛否をお聞かせください。
(具体的には、現状のJSDAのルールでは、例えば2026年7月1日23時にOSE夜間取引にて購入した建玉と、2026年7月2日10時にOSE日中取引にて購入した建玉は約定日が異なるため、合算して平均単価を作成することはできない。これを、グローバル標準に合わせるべく、合算して平均単価を作成できるようにすることを指す)
理由(自由記述)
当該変更を業界全体として進めるにあたり、FIA Japan において業界団体レベルでのコンセンサス形成が必要だとお考えですか。
「必要」の場合は、差し支えなければ、想定される具体的な業界団体、規則、ガイドラインをご記入ください(例:FIA Japan、JSDA、自主規制規則、業界ガイドライン 等)。(自由記述)
その他、FIA Japanへの要望、先物ポストトレード標準化に関するご要望などございましたら、ご意見をお聞かせください。(自由記述)
国内先物取引では、複数の約定を一つの平均単価で処理する際、最終的な「約定金額」の算出計算ロジックが業界内で統一されていません。主に以下の2方式が混在しています。
| 方式 | 概要 | 主な採用者 |
|---|---|---|
| 金額方式 | 取引当初に約定金額総額を確定し、最後の決済で端数調整を行う方式。合計損益が必ず一致する | 国内独特方式として国内運用会社・証券会社(JSCCの計算方法と整合しやすい) |
| 単価方式 | 決済の都度、平均単価で約定金額を算出する方式。複数回の端数処理により最終合計損益が数円ずれることがある | グローバルスタンダード。ベンダー各社のシステムに多く採用 |
この計算ロジックの不統一が、証券会社・信託銀行・運用会社の間で日常的に「1円」単位の照合差異を生じさせ、その解消のためにオペレーション上の課題が発生しています。
委員会の方針(第9回・第11回会合にて合意):
主要ベンダーの現状対応状況:
| システム | 運営 | 評価損益 | 実現損益 |
|---|---|---|---|
| T-STAR | NRI | 単価方式 | 単価方式 |
| I-STAR | NRI | 単価方式(選択可能)・金額方式(標準) | 単価方式(選択可能)・金額方式(標準) |
| GMI | FIS | 単価方式 | 単価方式 |
| ベンダ-A社 | 単価方式(標準)・金額方式(選択可) | 単価方式(標準) | |
| ベンダ-B社 | 金額方式 | 金額方式 |
グローバルでは FIFO(First-In, First-Out)「取引日の古いものから決済する」というシンプルなロジックが標準的です。しかし国内では、「夜間取引を優先する」「同日内は有利な価格から決済する」「顧客指示で決済順序を変える」など、顧客ごとに異なる複雑なカスタムロジックが乱立しています。
これにより、ブローカー側では顧客ごとに異なるマニュアル対応や複雑なシステム設定が必要となり、オペレーションが属人化。人為的ミスや特定担当者への業務集中というオペレーショナルリスクとコスト増大を招いています。
委員会の方針(第6回会合にて合意済み):
推奨標準パターン:「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」他1-2種類
主要ブローカー各社へのヒアリングの結果、「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」が「大多数のブローカーで共通して対応可能」であることが確認されました。これを業界標準のベースとし、他1-2種類を含めた全2-3種類を標準パターンとして推奨することを目指します。
大阪取引所(OSE)の夜間セッション(17:00〜翌6:00)での約定を「どの取引日の取引」として管理するかについて、業界内で複数の解釈が存在します。これが平均単価計算の不統一と組み合わさることで、照合差異の一因となっています。本質問票のQ④は、この論点に特化した設問です。
FIA Japan オペレーション委員会は、2025年6月から2026年6月の現在に至るまで、以下のフェーズで活動を進めてきました。
| フェーズ | 対応会合 | 主要テーマ |
|---|---|---|
| Phase 1:課題整理 | 第1・2回(2025年6〜7月) | 現状課題の可視化・参加者間の問題意識の共有 |
| Phase 2:論点深化 | 第3〜5回(2025年8〜10月) | 建玉決済・平均単価・照合プロセスの詳細議論 |
| Phase 3:コンセンサス形成 | 第6〜7回(2025年11月〜2026年1月) | FIFO標準パターンの採用合意・新規/決済区分整理 |
| Phase 4:外部展開準備 | 第8〜12回(2026年2月〜6月) | ホワイトペーパー承認・業界ヒアリング準備・FAMF連携 |
| 合意内容 | 合意時期 |
|---|---|
| FIFOロジックを2-3種類に絞り業界標準として採用(「取引日の古い順、同日内は価格の安い順」他1-2種類) | 第6回(2025年11月) |
| 新規/決済区分は事前合意(口座開設時)により廃止可能(OSE受託契約準則第9条に基づく解釈) | 第6回(2025年11月) |
| 平均単価(評価損益):単価方式を推奨方式として決定 | 第9回(2026年3月) |
| ホワイトペーパー(v2.1)の正式承認・公表 | 第9回(2026年2月19日 FIAJ代表者会議) |
| 平均単価(実現損益):単価方式を推奨方式とする方向で調整中 | 第11回(2026年5月)〜継続 |
| 項目 | 国内の現行慣行 | グローバル標準 | 乖離による影響 |
|---|---|---|---|
| 約定金額計算 | 金額方式と単価方式が混在 | 単価方式 | グローバルシステムとの連携困難 |
| 建玉決済ロジック | 顧客ごとのカスタムロジックが乱立 | FIFO(シンプルなルール) | 属人化・コスト増大・リスク増大 |
| オープン/クローズ指定 | 発注時に新規/決済フラグ指定が慣行 | フラグ指定は不要 | 自動化の阻害 |
| ギブアップ処理 | 国内口座での活用が普及していない | FIA DMIST 30-30-30ルール(約定後30分以内) | ポストトレード処理の遅延 |
| 文書 | 発行者 | 関連内容 |
|---|---|---|
| 大阪取引所 受託契約準則 第9条 | JPX / OSE | 事前合意による新規/決済区分廃止の根拠 |
| 金融商品取引業等に関する内閣府令 第158条 | 金融庁 | 先物取引の決済処理に関する規定 |
| JSDAガイドライン(平均単価利用に関するガイダンス) | JSDA | 平均単価の利用指針(解釈の余地あり) |
| FIA DMISTの30-30-30ルール | FIA(国際先物業協会) | 約定後30分以内のポストトレード処理基準 |
| 委員会メンバー | Committee Members |
|---|---|
| ブラックロック | BlackRock |
| ブロードリッジ | Broadridge |
| シティグループ | Citigroup |
| 日本カストディ銀行 | Custody Bank of Japan |
| エフアイエス | FIS |
| ゴールドマンサックス | Goldman Sachs |
| JPモルガン | JP Morgan |
| 日本マスタートラスト信託銀行 | Master Trust Bank of Japan |
| モルガン・スタンレーMUFG | Morgan Stanley MUFG |
| 野村総合研究所 | Nomura Research Institute |
| Osttra | Osttra |
| 委員会オブザーバー | Committee Observers |
| バンク・オブ・アメリカ | Bank of America |
| 金融庁 | FSA |
| 証券保管振替機構 | JASDEC |
| 大阪取引所(JPX) | JPX / OSE |
| 日本証券クリアリング機構(JPX) | JPX / JSCC |
| みずほ証券 | Mizuho Securities |
| 野村證券 | Nomura Securities |
フューチャーズ・インダストリー・アソシエーション・ジャパン(以下FIAジャパン)は、先物業界の全セクターの会員から横断的に構成される、日本で唯一の団体です。 FIAジャパンの会員は、先物・証券取引所、証券会社、商品取引会社、銀行や他の市場参加者、さらにこの業界にサービスを提供するIT企業、法律事務所や他の専門業種に及びます。私達は金融、商品市場の双方に焦点をあて、この国際的な業界の国内外の発展と共に歩んでいます。
FIAジャパンは、ワシントンDCに拠点を置くFutures Industry Association(FIA)との建設的合意の基、1988年に国内外の先物取引業界の専門家が参加する任意団体として設立されました。 2010年には当初のミッションを継承すべく、我が国における一般社団法人としての産業団体に再編されました。 2016年には、FIAとより円滑な政策調整を行い、デリバティブ業界の促進に資するための関係を強化すべく、より公式かつ広範囲にわたる提携協定を締結しました。 FIAジャパンは独自のミッションを持つ独立した組織として、会員によって選出された理事会を有し、独自の定款に基づいて運営され、日本の金融市場の発展に注力し続けています。
今日、先物オプション市場は重要な役割を果たし、世界中の金融マネージャーや投資家の投資選択の幅が急速に拡大しています。日本では、東京を真の「国際金融センター」にする取り組みの一環として、先物業界および規制制度の改革が進められています。この状況において、FIAジャパンの役割はより一層重要になっています。
FIAジャパンのミッションは日本の金融市場の成長と成功、そして地域および世界的な金融センターとしての発展を促すことです。
本質問票の内容に関するご質問・ご意見は、FIA Japan事務局(Tony Crane / crane@fiajapan.org)までご連絡ください。 本質問票は、FIA Japan オペレーション委員会 議長・柳沢 俊(Citigroup・シティグループ証券)が取りまとめています。
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