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EEX 日本電力先物市場の半期レビュー

2020年5月に日本の電力先物の清算サービスを開始した欧州エネルギー取引所(EEX)だが、2021年の半期レビューを発表した。以下はその要約である。


EEX日本電力先物は1~6月の半年間で、2,250枚 (MW)/ 3,526GWhの電力量を売買した。同期間のJEPXスポット市場で取引された現物電力の出来高152,555GWhの約2.3%に相当する。現物市場に比してまだ絶対的な規模は小さいが、先物市場はより速いペースで成長している。EEXは、6月時点で、日本における清算ベースの電力先物取引の約80%のシェアを持っている。


市況の概略だが、短期物(週/月)は需要期で特に今年需給逼迫が起きた1月に高値をつけ、不需要期の春先に安値つけている。四半期物の価格は概ね右肩上がりとなっていて、Q3/Q1という需要期の方が不需要期のQ2/Q4より価格の上昇幅が大きい。発電燃料との相関性の観点ではアジア向けのスポットLNG価格も1月から6月にかけて6~7割上昇しており、Q3の電力先物価格は夏渡しのスポットLNG価格に連動したとも解釈できる。

電力先物の価格形成の特徴を様々な角度から分析してみるのもヘッジ戦略を考える上では有効かと思われる。





































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