2024年3月4日より、日本証券クリアリング機構(JSCC)のクロスマージン制度の対象取引として大阪取引所(OSE)の短期金利先物、TONA3か月金利先物が追加される。
JSCCのクロスマージンの対象は、これまではOSEの長期国債先物とJSCCが債務負担・引受する円金利スワップだったが、新たにOSEのTONA先物が加わることにより、これら円金利デリバティブ取引全般における担保負担の軽減が期待できる。
クロスマージンによる担保負担軽減額の試算値は以下の表のとおり。長期国債先物、TONA先物、金利スワップを組み合わせた以下のサンプルポートフォリオでは50~60%のマージン削減効果が期待される。
大阪取引所TONA3か月金利先物等の取引状況
2023年5月29日の上場以来、市場規模は順調に拡大しており、上場来の一日平均取引高(ADV)は約2,300単位であり、下表のとおり建玉は2年超先の第9限月まで積みあがっている。
JSCCにおける金利スワップ債務負担金額は昨年に過去最高を更新しているほか、OSEの長期国債先物の建玉残高も20兆円前後と非常に高い水準で推移している。
クロスマージンにより各商品で積みあがったポジションの担保負担を相殺・軽減を可能とすることは円金利デリバティブ取引の利便性・効率性の向上に資すると期待される。大阪取引所としては、今後も更なる流動性の向上を目的に国内外の機関投資家のスムーズな参入をサポートするほか、市場の利便性向上に努めたい考えだ。
<TONA3か月金利先物に関する詳細情報>
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